第三回フォテージイン美瑛フォトコンテスト 最優秀賞 作品発表

本日はいよいよ最優秀賞の作品発表をさせていただきます。

*** 最優秀賞 ***

「優しい色」 伊藤麻由さん

今回のテーマから1番に思い浮かんだのは美瑛の美しい風景でした。

夏のパッチワーク、冬の白い丘や輝くダイヤモンドダスト…彩り豊かな大自然の色を!と思うとテーマに沿わないのかなと思った1枚ですが…

優しい太陽の光の中でこぎつねたちが戯れている姿がなんとも愛おしい時間で、無我夢中でシャッターを切っていました。

その中で、写真として記録されたこの瞬間がとても優しくきれいで「何色」とは言葉で言い表せないけれど、私の感じた美しい色が伝わってほしいと思い、応募に至りました。

私の拙い写真から、この思いを審査員の方々に受け取って頂けた事を嬉しく、大変光栄に思います。

この度は、本当にありがとうございました。

*** 審査員講評 *** 

審査員 菊地晴夫氏

「フォテージ イン 美瑛」のフォトコンテストで入賞された皆様、大変おめでとうございます。今回で3回目となるテーマは「Color of Hokkaido ~ あなたにとって北海道の色は何色ですか?」でした。今年は年明けから新型コロナウィルスに翻弄され、一時は外出自粛要請なども入り、自由に撮影するという事ができなかったと思います。しかし、応募数は減るどころか、多くの方々のエントリーがありました。やはり写真に対する情熱や認識の高さがうかがえます。「Color of Hokkaido」という、ちょっと抽象的なテーマでしたが、皆さんそれぞれに思う「北海道の色」を表現されており、楽しく審査することができました。審査時に感じたことを少し触れてみますと、せっかくベストショット、ベストシャッターチャンスで撮られていても、プリントでの応募となると最終的には応募されたプリントで善し悪しを判断することになります。審査基準は後述する物理的な要素だけではないのですが、プリントの彩度が高すぎたり、輝度を上げすぎていたり、あるいはアンダーにしすぎたりしている作品を見受けます。現像やプリントをもう少し的確に行えば、確実に入賞しているのに、といった作品もあり、これは非常に残念に思えます。デジタルカメラになって容易に撮影できるようになってきましたが、今の写真家に求められているのは被写体を見つけ出しシャッターを押すだけではなく、最終仕上げを行うためにクリエーター的な要素も多分に必要になってきています。情報はSNS等で十分に補えます。次回は今回以上に、もう一歩踏み込んだ作品を拝見できますことを楽しみにしております。
●最優秀賞「優しい色」伊藤 麻由 さん
第3回目となるフォトコンテストの最優秀賞は、伊藤 麻由さんの「優しい色」でした。キタキツネの子ギツネ達を作品に仕上げたものです。見事なシャッターチャンスと優しい色合いが良い雰囲気を醸し出していますね。このような作品を見ると、益々キタキツネブームに拍車がかかるのではないでしょうか。また、今年はコロナ禍の中で、ストレスを抱え込んでいる人も少なくないと思います。そんな中で、ホッとひと息付いて前に進めるような、優しさの中にも力強さもうかがえる作品になっていると思います。

審査員 中西敏貴氏

北海道を旅するという日常を奪われた2020年。この激動の年に私たちは何を残すことができたでしょう。出かけることすらできない中で、写真というものとどう向き合ったかが試された一年だったのかもしれません。そんな中、今年も多くの写真が寄せられました。 このコンテストは提出されたプリントで審査を行います。つまりプリントの仕上がりまでもが審査対象になるということ。用紙の選択や仕上げ具合についても当然ながら審査項目となるわけです。どれほど素晴らしいシャッターチャンスであっても、やはりプリントの仕上げが悪いと評価を下げざるをえません。 大切な写真はぜひ大切に仕上げてください。そうすることでコンテストの上位入賞の夢も叶うはずです。


第三回フォテージイン美瑛フォトコンテスト

「Color of Hokkaido ~ あなたにとって北海道の色は何色ですか?」

ご応募頂きました皆様に感謝申し上げます。

大変ありがとうございました。

そして受賞された皆様おめでとうございます。

素晴らしい作品を見せていただきましてありがとうございました。

思うがままが不自由になってしまった2020年ですが

残すところあとわずかになって参りました。

皆様くれぐれもお体ご自愛の上、お過ごしくださいませ。

また、色とりどりのカラーに染まった写真作品と

多くの皆様の笑顔にお目にかかれる日を

スタッフ一同、心お待ちにしております。